3.分析内容
① 純利益
売上高より総原価を控除して求める。
1,876,424千円-1,584,483千円
=291,941千円
この純利益が価格分析の基礎となる。これより各要因項目の寄与分を控除して行く。
②法人税等
純利益の1/2を計上する。
291,941千円×0.5=145,971千円
③ 労働への配分利益
総原価の中の賃金項目で計上していることから、ここでは計上しない。
④資本への配分利益
前掲共著のP143の「資本に配分される利益」の分析より、純利益の13%とする。
291,941千円×0.13=37,952千円
⑤経営への配分利益
前掲共著のP146の「経営に配分される利益」の分析より食料品製造業の経営利益配分率は、5.1%と求められている。この割合を採用する。
291,941千円×0.051=14,888千円
⑥不動産への配分利益
不動産への配分利益は、次式で求められる。
不動産への配分利益
=純利益-(法人税等+労働利益+資本利益+経営利益)
=291,941千円-(145,971千円+0円+37,952千円+14,888千円)
=93,130千円
この配分利益は、土地・建物のほか機械 装置等と協働して得られた利益である。機 械装置等の寄与分を控除した場合の土地建物の価格割合は0.729である。この割合について、前掲共著のP199で分析されている。
93,130千円×0.729=67,891千円
⑦ 還元利回り
不動産への配分利益を還元利回りで除せば、工場の価格が求められる。還元利回りは、前掲共著のP199の「工場の利回り」で分析されている割合を参考に17%とする。
⑧ 収益価格
不動産への配分利益は67,891千円であり、還元利回りは17%である。
67,891千円÷0.17=399,358千円
工場の収益価格を
399,358千円
と求める。
上記によって、売上高 1,876,424千円の食料品製造工場の土地建物の価格を求めることが出来た。この求め方は(その1)である。類似的な求め方として(その2)は、後日記す。
鑑定コラム1915)