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三菱地所が2023年3月期決算を、2023年5月11日に発表した。
三菱地所が発表した2023年(令和5年)3月期の決算書の附属説明書(FACT BOOK ファクトブック)によれば、三菱村と呼ばれる東京丸の内地区の2023年3月期のビル賃料は、次のごとくの数値である。
延床面積 2,920千u
貸付有効面積 1,745千u
事務所空室率 2.43%
ビル賃貸売上高 252,486百万円
三菱地所の丸の内地区のビル賃料の年間収入は、2524億円である。前期の売上高は2567億円であったから、▲43億円の売上高減である。
空室率は前期2022年3月が3.33%であった。今期2023年3月期は2.43%である。
空室率が下がったが、前期の売上高を超えることは出来なかった。
売上高減の賃料単価アップである。
上記発表の数値より、下記算式で、賃料単価を求める。
ビル賃貸売上高÷12
────────────────
貸付有効面積×(1−空室率)
2023年3月期の前記した数値を、上記式に代入して求めると、
252,486,000,000÷12
───────────────
1,745,000×(1−0.0243)
= 12,358円/u(坪当り40,853円)
である。
2023年3月期の丸の内地区のビル賃料は、u当り12,358円、坪当り40,853円である。過去最高の賃料である。
1年前の2022年3月の賃料は、u当り12,159円(坪当り40,195円)であった。
昨年も過去最高であったが、今年はそれを塗り替えて再び過去最高の賃料となった。
1年間の賃料の変動率は、
12,358円
────── = 1.0163≒1.016
12,159円
1.6%の上昇である。
丸の内地区の賃料は、値上がりした。
過去の丸の内地区のビル賃料は、下記である。
2002年3月 u当り 10,447円
2003年3月 u当り 10,570円
2004年3月 u当り 9,979円
2005年3月 u当り 8,968円
2006年3月 u当り 9,502円
2007年3月 u当り 9,845円
2008年3月 u当り 9,791円
2009年3月 u当り 10,283円
2010年3月 u当り 10,542円
2011年3月 u当り 11,738円
2012年3月 u当り 10,467円
2013年3月 u当り 10,331円
2014年3月 u当り 10,398円
2015年3月 u当り 10,956円
2016年3月 u当り 11,661円
2017年3月 u当り 11,543円
2018年3月 u当り 11,281円
2019年3月 u当り 11,414円
2020年3月 u当り 11,667円
2021年3月 u当り 11,934円
2022年3月 u当り 12,159円
2023年3月 u当り 12,358円
丸の内地区事務所賃料推移をグラフに表示したのが、下図である。
鑑定コラム1380)「丸ビルの賃料の推測」
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鑑定コラム2394)「丸ビルの償却後総合還元利回りは2.0%台に回復する」
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鑑定コラム2754)「2024年3月 丸ビルの償却前還元利回りは2.51% 2023年3月は2.41%」
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