○鑑定コラム
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日経の北京駐在員の高橋哲史記者が、短い文章であるが大変重要な情報を伝えている。
2011年1月27日付日本経済新聞で、高橋哲史記者は北京発として、中国の中国人民銀行が発表した2010年1年間の全業種への新規貸出高は、7兆9500億元と伝える。
そのうち、2兆2000億元(約25兆円)が、不動産向けの融資であると伝える。
銀行の全業種新規貸出額に占める不動産への融資金額割合は、
2兆2000億元
──────── = 0.277
7兆9500億元
27.7%である。
銀行の新規融資額の3割弱が不動産向けの貸出である。
一業種への融資額割合としては、異常な割合である。
日本の最近2回の不動産バブルにおいて、全業種の新規貸出額に対する不動産業への融資割合は、
平成バブル(昭和63年) 18.6%
(平成元年) 18.3%
不動産ファンドバブル(平成19年) 24.3%
であった。
この割合をピークにして、その後日本の不動産バブルは破裂し、土地価格の大幅下落を引き起こした。
現在の中国の不動産融資額割合は、日本の不動産バブルの割合を遙かに超えた状態である。
中国は不動産バブルの状況にあると判断される。
借入金の返済が出来なくなった時、不動産価格の大暴落が生じることになろう。
2兆2000億元 = 25兆円
ということより、1元は、11.36円と云うことのようだ。
経済あっての政という考えをもって物事を見ると、中国での今現在の経済現象を、数字の裏づけを持って的確に伝えてくれる日経の北京駐在の高橋哲史記者は、今何を伝えるべきかが分かっている優れた記者と私には思われる。
鑑定コラム291)「バブル時に迫る銀行の不動産業への新規貸出額」
鑑定コラム709)「中国の金融が要注意だ、中国不動産バブル破裂近いか
」
鑑定コラム713)「「中国金融引締へ」、通信各社の伝える内容が微妙に違う」
鑑定コラム1145)「日経西村記者のニューヨークだより 伸びすぎたゴムは縮む」
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