ホテルの評価で現在頭を痛めている。
ラブホテルとかモテルではない。
一流観光地の客室数60室、収用人員200名程度のSRC造7階建のホテルの鑑定評価である。業績は大変良いホテルである。ホテルの業績が悪くなって、銀行の融資債権が不良債権化したから鑑定評価するというごとくの、今はやりの不良債権化がらみの鑑定評価ではない。
ホテルの鑑定評価では、土地建物の価格を積み上げて求める原価法によって求めた価格など、何の説得力もない。その価格でホテルを買う人など誰もいない。いたとしたら、その人はド素人である。
原価法で出した価格が、適正な鑑定評価額であると評価したら、プロのホテル事業者から笑われてしまう。「貴方本当に不動産鑑定の専門家ですか」と。
ホテルの売上高より、不動産に属する利益を求めて、ホテルの土地建物の価格を求めようとしている。
だが、ホテルの純収益のうち、経営に配分される利益の把握で行き詰まってしまった。ホテルの経営配分利益を合理的にどの様に求めるべきか、その経営配分利益率はどの位が適正か。頭を痛めている。
ホテルの適正な経営配分利益はどの位かを立証した論文を目にしたことはない。
仕方がないから、全て自分で考え導き出さねばならない。しんどいことであるが、1つの求め方を以下に示す。
『中小企業の原価指標(平成14年版)』(中小企業庁編、中小企業診断協会発行、同友館)のP413にホテルの原価及び構成比率がでている。
売上高 492,515千円
売上原価 225,246千円
営業費 247,445千円
そのうち
減価償却費 34,470千円
賃借料 29,103千円
保険料 2,064千円
租税公課 10,193千円
小計 75,830千円
役員給料手当 18,420千円
純収益 19,824千円
である。
売上高 − 売上原価 = 粗利益
営業費割合50.3% −(広告宣伝費1.9%+車輌・修理費2.1%)
=46.3%(この割合が管理費割合である。)
原価割合45.7% + 管理費割合46.3% = 92.0%
これの逆数の、
1
──── = 1.0869 ≒ 1.087
0.92
と求められる。
経営配分利益=修正営業利益−(法人税等+資本配分利益+家賃)(注)法人税等は純収益の50%、資本配分割合は13%とする。
=107,777千円−(19,824千円×0.5+19,824千円×0.13+82,427千円)
≒12,861千円
12,861千円÷107,777千円=0.119である。
≒0.12
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