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帝国ホテルの平成24年3月期の決算が、平成24年5月11日に発表された。
売上高は、
平成23年3月期 509.15億円
平成24年3月期 486.76億円
である。
486.76億円
────── = 0.956(△4.4%)
509.15億円
売上高減の割合は、前年同期比△4.4%である。
激動の平成23年4月〜平成24年3月の1年間であったのにも係わらず、これだけの売上高減で終わったことに、私は安堵する。
売上高は△4.4%減であるが、営業利益は23.24億円(前期17.85億円)で、前期比30%のアップである。
売上高減の営業利益増の決算である。
これは、帝国ホテルの経費削減等の企業努力によるものである。
私が、帝国ホテルの決算に注目しているのは、帝国ホテルは日本のホテルの雄であり、この会社の動きを見ていれば、日本のホテル業界が現在どういう状況にあるのかがわかるからである。
発表された帝国ホテルの平成24年3月期の決算短期は、平成23年4月〜平成24年3月のホテル業界について、次のごとく総括する。
これは、平成23年のホテル業界の状況と考えてよいであろう。
@ 原子力災害による訪日外国人の減減
A 客室稼働率の大幅な低下
B 企業の宴会自粛
C 期後半は、日本人を中心とした宿泊や企業の宴会利用が回復した
では、1年前の平成23年3月期では、次期(平成24年3月期)の見通しとして、どのように云っていたであろうか。
平成23年3月期の決算短期を見ると、下記の要因を挙げていた。
@ 訪日外国人の大幅な減少
A 宿泊需要の低迷
B 企業の宴会利用の減少
C 電力需給による営業活動の縮小
上記要因を挙げて、ホテル業界は厳しい環境にあると述べている。
その1年経っての総括は、前述の通りである。
@ABは、表現はやや異なるが、云わんとする内容は同じである。
期後半のホテル利用の回復は、予想外の経営環境の変化であったようである。
来期(平成24年4月〜平成25年3月)のホテル業界について、帝国ホテルは、「依然として厳しい経営環境が続く」と楽観を許さず厳しいと予測する。
その理由として、次の点を挙げる。
これは、平成24年のホテル業界の状況予測と考えてよいであろう。
@ 法人、個人ともに需要増加が見込まれる。
A 原子力災害により、訪日外国人の減少は長期化する。
B 既存ホテルのリニューアルによって販売競争が激しくなる。
C 電力等の燃料、原材料価格が高騰する。
帝国ホテルは平成24年のホテル業界は依然として厳しいと云うが、私から見ると平成23年と比較すれば、平成24年は明るい環境にあると思われる。これは甘いか。
既存ホテルのリニューアルとは、皇居お堀端のパレスホテル、東京駅の東京ステーションホテルの開業を云うのであろうか。
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