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不動産業への国内銀行の新規融資額が、やはり増加している。
日本銀行が、2013年5月20日に、2013年1月〜3月の期間における銀行の貸出先別貸出額を発表した。
それによると、2013年1月〜3月(2013年第1四半期)の間に、国内銀行が不動産業に貸し出した新規融資額は、
29,905億円
である。
前年同期の貸出額は、25,762億円であったから、増加金額は、
29,905億円−25,762億円=4,143億円
である。
割合では、
29,905億円
────── = 1.161
25,762億円
16.1%のアップである。
過去の同時期の金額を見ると、下記のとおりである。
2009年1〜3月 23,227億円
2010年1〜3月 25,057億円
2011年1〜3月 24,556億円
2012年1〜3月 25,762億円
過去4年は2.3兆円から2.5兆円の間にあった。
2013年は、その範囲を打ち破り2.9兆円になった。
安倍内閣の超金融緩和政策による結果と判断される。
2013年第1四半期の全産業への国内銀行の新規貸出額は、120,867億円である。
不動産業の全産業融資額に占める割合は、
29,905億円
─────── = 0.247
120,867億円
24.7%である。1/4が不動産業への融資である。
銀行は、不動産業にしか融資先が無いのか。
リスクある不動産業への貸出金利が、0.2%程度という驚くべき低い金利のものもある。
不動産業は、リスクフリーの業種なのかと問いたくなる。
不動産業にしか融資先が無いと言うごとくの情けないことを云うな。
帝国ホテルで、世界大会を開くことができるのが、銀行の力であろう。
このまま行くと、日本経済は、いつか来た道に、猛然と突き進んでいるように私には見える。
そしてもう一つ、日本の低金利の超金融緩和が円キャリーによって、アメリカでサブプライムローン問題を引き起こした原因の一つであったのだが、再びその様なことにならないことを願う。
鑑定コラム1049)「不動産業への新規融資8.2兆円 要注意だ」
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