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DI値分析を見る。
野村不動産アーバンネット株式会社(東京新宿区 社長宮島青史氏)が、平成26年10月7日に、平成26年10月1日時点の東京23区住宅地67地点の土地価格を発表した。
それによると、直近3ヶ月間(平成26年7月1日〜10月1日) の地価変動率は、
+1.3%
である。直近1年間は、+4.0%である。
ここで、
業況が良い = 土地価格が上昇している
業況は同じ = 土地価格は同じ
業況が悪い = 土地価格は下落している
とみなして、野村不動産アーバンネット発表土地価格より、土地価格DI値を算出する。
平成26年7月1日〜10月1日の間の地価変動の状況は、下記である。
上昇 30地点
価格同じ 37地点
下落 0地点
土地価格DI値を求めると、
30−0
───── ×100 = 44.8
67
+44.8である。
過去の分析された土地価格DI値は、下記である。
2012年 4月 ▲15.5
2012年 7月 ▲20.7
2012年10月 ▲8.6
2013年 1月 0.0
2013年 4月 29.3
2013年 7月 46.6
2013年10月 15.5
2014年 1月 41.4
2014年 4月 22.4
2014年 7月 20.7
2014年10月 44.8
2013年1月にDI値が0.0になった以後、野村不動産アーバンネット調査の土地価格から分析される土地価格DI値は、プラスである。
一方、国土交通省の関係団体である一般財団法人土地総合研究所(東京港区 理事長藤田博隆氏 以下「土地総研」と呼ぶ)は、2014年11月19日に、平成26年10月分の『不動産業業況調査結果』を発表した。
不動産流通業(住宅地)の業況DI値は、
−6.8
と発表した。マイナスのDI値となった。
過去の不動産流通業(住宅地)の業況DI値は、下記である。
平成24年10月 −20.8
平成25年1月 −5.3
平成25年4月 16.4
平成25年7月 12.5
平成25年10月 2.4
平成26年1月 9.1
平成26年4月 6.7
平成26年7月 0.7
平成26年10月 −6.8
プラスのDI値の状況から、0を切ってマイナスのDI値になるということは、業況は、ピークを過ぎて下降傾向に入ったということである。
過去の不動産流通業(住宅地)の業況DI値の動きと、土地価格の動きとは、ほぼ連関している。
このことから、土地価格はピークを過ぎて下落していると云うことを示す。
土地総研のアンケート調査の結果では、土地価格はピークを過ぎて下落傾向になったことを示すが、野村不動産アーバンネットの土地価格調査では、半分近くの土地の価格が、3ヶ月で1.3%と僅かであるが上昇している。
2つの調査から土地価格は、同じ方向を向いていなく、相反する方向を示す。
この状況は、土地価格はせめぎ合いをしている状況と思われる。
私は、土地総研の調査結果を重視し、現在の土地価格即ち土地価格のリートバブルは、ピークを過ぎたと判断する。
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