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1316)渋谷の事務所賃料が年6%と値上り始めた

 不動産仲介、不動産情報会社の三鬼商事が、都内の事務所賃料を毎月発表している。それによれば、渋谷区の既存事務所の新規賃料は下記である。

                    2014年1月   坪当り 17,059円
                          2月        〃   17,121円
                          3月        〃   17,054円
                          4月        〃   17,216円
                          5月        〃   17,244円
                          6月        〃   17,335円
                          7月        〃   17,463円
                          8月        〃   17,463円
                          9月        〃   17,582円
                         10月        〃   17,925円
                         11月        〃   18,123円
                         12月        〃   18,063円

                    18,063円
                 ─────  = 1.0588 ≒ 1.06                      
                    17,059円

 2014年1月〜12月までの上昇率は+6%である。

 2014年の年始と年末では、平均で坪当り1,000円値上りしている。

 渋谷の事務所賃料が値上り始めた。

 渋谷の事務所賃料が値上りし始めたから、渋谷の商業地の土地価格が値上りし始めたと錯覚しないで欲しい。

 土地価格の上昇と事務所賃料の上昇の間には、時間差(タイムラグ)が存在している。時間差が1年なのか、2年なのか、或いは3年なのか、それは分からない。

 銀座の店舗賃料のごとく、ほぼ地価と連動している地域もあるが、一般的には、賃料は、土地価格の変動から遅れて動き出す。
 これを、賃料の遅行性と呼んでいる。それは賃料が持つ硬直性、粘着性という性質によるものである。

 それ故、地価が下落しているのに、賃料が値上りし始めたという現象は、ごく自然に起こりうる現象である。



  鑑定コラム972)
「不動産ファンドバブルのビル賃料の遅行性は12ヶ月」

  鑑定コラム1106)「丸の内のビル賃料は土地価格と4年のタイムラグ」

  鑑定コラム1218)「丸の内のビル賃料は底を脱したか」

  鑑定コラム279)「事務所賃料の底は2006年1月か」

  鑑定コラム1464)「渋谷区の事務所賃料が大巾に値上りしている」


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