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2217)2020年の不動産業の倒産は1994年来最低の231件

 帝国データバンクが、2020年12月の倒産状況を発表した。

 それによると、不動産業の2020年12月の倒産件数は19件である。

 前年同月より4件減少している。

 2020年1年間の不動産業倒産件数は、231件となった。前年比24件減である。

 不動産業倒産件数は、私が把握している1994年以来最低の年間倒産件数である。

 帝国データバンク発表の2018年、2019年、2020年の不動産業の各月倒産件数を記すと、下記である。

               2018年            2019年       2020年

  1月 18 19 18   2月 30 19 15   3月 25 17 19   4月 13 21 16   5月 24 19 5   6月 15 20 35   7月 18 25 24   8月 32 22 28   9月 10 15 18 10月 16 28 20 11月 22 27 17 12月 25 23   19 計 248 255 231

 倒産件数の増減率は、
                231÷255=0.905
▲9.5%の減少である。

 2019年の不動産業倒産件数は、2018年の倒産件数を上回ったことから、2020年は不動産業の倒産は増えるのかなと心配していたが、2020年は逆に1994年来で最も少ない倒産件数の年になった。

 過去の帝国データバンクが発表した不動産業の倒産件数を、下記に記す。

                年              件数  (月間)

     2006年(平成18年)   368  (31)        2007年(平成19年)   375  (31)        2008年(平成20年)   429  (36)        2009年(平成21年)   488  (41)        2010年(平成22年)   353  (29)        2011年(平成23年)   336  (28)        2012年(平成24年)   348  (29)        2013年(平成25年)   300  (25)   2014年(平成26年)   319 (27) 2015年(平成27年)   270 (23) 2016年(平成28年) 261 (22)  2017年(平成29年) 271 (23) 2018年(平成30年) 248 (21) 2019年(平成31年         ・令和元年) 255 (21) 2020年(令和2年) 231 (19)

 上記データをグラフにしたのが下図である。2009年(平成21年)がピークの山になっているが、リーマン・ブラザーズの倒産に代表される不動産ファンドバブルの崩壊によるものである。




不動産業年間倒産件数




 今年2021年の不動産業の景況はどうなのであろうか。

 2020年が底で、これから倒産件数がじわじわと増えると言うことになるか。

 それとも、まだ不動産業の春、夏は続き、倒産件数最低の年になるのか。


  鑑定コラム2011)「2019年の不動産業の倒産は2018年を上回るのでは無かろうか」

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  鑑定コラム2540)「2022年の不動産業の倒産件数は229件」

  鑑定コラム2747)「不動産業直近1年間倒産件数 2022年5月193件が底か」


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