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2778) 2024年8月の倒産件数746件 過去10年の8月の最高 不動産業の倒産件数は23件


1.2024年8月の企業倒産

 帝国データバンクが、2024年9月9日に、2024年8月の倒産件数である『全国企業倒産集計 2024年8月報』を発表した。

 それよると、2024年8月の全国企業倒産件数は746件である。

 帝国データバンクの云う「企業倒産」とは、負債1000万円以上の法人整理による倒産をいう。

 各業種の倒産件数は、下記である。

        建設業      122件
        製造業       87件
        卸売業       96件
        小売業      169件
        運輸・通信業    28件
        サービス業    197件
        不動産業      23件
        その他       24件
         合計      746件

 8月の倒産件数としては、過去10年で最高件数と帝国データは云う。

 8月の倒産件数は一般的には低い。

 それについて、帝国データバンクの上記8月報の「2024年の年間合計、前年比2割増ペースで1万件超え」の章で、次のごとく述べている。

 「昔から「二八(にっぱち)」という言葉があるように、少ない営業日数や気候などから経済活動がスローダウンする2月、8月は、倒産件数が他の月に比べて低水準にとどまる傾向がある」
 https://www.tdb.co.jp/tosan/syukei/2408.html

 2024年8月の746件が、ここ10年の8月における最高倒産件数と云うことは、2024年の年間倒産が増えると云うことを意味していることになる。

 業種全体の倒産については以上とし、不動産業の倒産に話を変える。

2.不動産業の倒産

 不動産業の2024年8月の倒産件数は23件であった。

 2024年8月直前1年間の不動産業の倒産件数は、276件と成った。

 2022年5月の直前1年間の不動産業の倒産件数は193件であった。

 不動産業の好景気は、2022年5月で終わった。

 この件数を底にして、倒産件数は増え続け、2024年1月には292件を記録した。

 その後271件まで減少したが、271件から再び増加傾向に成り、2024年7月は280件と成った。8月は276件である。この辺りの件数で上下を繰り返すのか。

 ここ1年の不動産業の各月倒産件数と直近1年間の倒産件数は、帝国データバンク発表の各月倒産件数を利用して作成すると、下記である。

      年月           当該月件数     直近1年間件数

2023年07月 23 269 2023年08月 27 274 2023年09月 21 278 2023年10月 30 291 2023年11月 20 290 2023年12月 21 287 2024年01月 26 292 2024年02月 14 273 2024年03月 28 271 2024年04月 19 271 2024年05月 28 278 2024年06月 19 276 2024年07月 27 280 2024年08月 23 276

 2020年12月以降の直近1年の不動産業の倒産件数のグラフは、下記である。



不動産業の倒産件数グラフ 2024年8月



  鑑定コラム2662)「不動産業の倒産が急増している。2023年10月直前1年間の倒産は291件。2022年5月は193件であった」

  鑑定コラム2644)「不動産業の倒産が急増。直前1年間の集計では不動産業倒産の最低は2022年5月の193件で、2023年8月は274件。」

  鑑定コラム2540)「2022年の不動産業の倒産件数は229件」

  鑑定コラム2346)「2021年の不動産業の倒産件数は225件」

  鑑定コラム2217)「2020年の不動産業の倒産は1994年来最低の231件」

  鑑定コラム2747)「不動産業直近1年間倒産件数 2022年5月193件が底か」

  鑑定コラム2763)「不動産業直近1年間倒産件数 2024年7月280件」


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