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一般社団法人住宅生産団体連合会(会長 芳林敬一大和ハウス工業株式会社代表取締役社長)が、2024年9月10日に、『2023年度戸建注文住宅の顧客実態調査』を発表した。
それにによれば、2023年の建て替えるまで住んでいた住宅の平均築年数は38.7年であった。
住宅生産団体連合会は、同調査を2000年(平成12年)から行い、調査結果を発表している。
その目的については、「この調査は、戸建注文住宅を建築された顧客の実態を明らかにすることにより、今後の戸建注文住宅の顧客ニーズの変化を把握し、これからの社会にふさわしい住宅の供給を目指すことを目的として平成12年度から開始し」たと述べる。
その調査の中で、建て替えるまで住んでいた住宅の築年数を調査して、経年の平均を発表している。
調査が始まった2000年度(平成12年度)からの建築経過年数は、下記である。
2000年度 29.6年
2001年度 30.4年
2002年度 30.3年
2003年度 31.6年
2004年度 32.1年
2005年度 32.6年
2006年度 32.5年
2007年度 33.3年
2008年度 33.0年
2009年度 34.0年
2010年度 34.3年
2011年度 36.4年
2012年度 36.4年
2013年度 38.3年
2014年度 36.2年
2015年度 38.3年
2016年度 36.8年
2017年度 37.0年
2018年度 39.4年
2019年度 39.7年
2020年度 39.0年
2021年度 37.5年
2022年度 37.2年
2023年度 38.7年
今迄の最高年数は2019年度の39.7年である。
年々木造建物の使用築年数は伸びていたから、翌年の2020年には40年を越えるのかと期待していた。
しかし2020年は39.0年、2021年は37.5年 2022年37.2年と減退してしまい、木造40年の経済耐用年数の実現は無理と思ってしまった。
だが、2022年の37.2年を底に、2023年は38.7年と上昇傾向を示した。
築年数40年となるのは実現するかもしれないという希望が出て来た。
2023年から39年前というと、
2023年−39年=1984年(昭和59年)
1984年(昭和59年)である。
2023年に取り壊された建物が建てられた39年前の1984年(昭和59年)という年はどういう年であったのであろうか。
世は歌につれ、歌は世につれの言葉があるごとく、昭和59年に流行った歌はどんな歌であったろうかと思い、ネットのウイキペディアを見た。
歌謡曲のレコード大賞は、五木ひろしの『長良川艶歌』(作詞石本美由紀、 作曲岡千秋)である。
♪♪ 水にきらめく かがり火は
・・・・
逢うたひと夜の情けを乗せて
こころまかせの鵜飼い舟
岐阜三川の1つである長良川のかがり火に浮かぶ鵜飼いを詠んだご当地ソングである。
今から16年前の2008年(平成20年)の夏、今は亡き森島信夫不動産鑑定士が、彼が開く森島塾の講師として私を呼んで下さった。
講演後、長良川の鵜飼い舟の酒盛りの慰労接待をして下さった。
田原が岐阜に来るから何処に行きたいのかと電話で森島氏が云うから、鵜飼い見物と冗談に云ったところ、本当に鵜飼い見物の接待をしてくれた。
講演聴講に来て下さった不動産鑑定士10人程度と一緒に一艘の鵜飼い舟に乗った。
舟には芸者さん一人と三味線引きの綺麗どころの二人がいる。そして森島氏に聞くと鵜飼い舟一艘を貸し切りという。
電話では冗談だと思っていたが、まさか本当に一艘貸し切りで、芸者さんと三味線の綺麗どころを2人付けて、豪勢な鵜飼い見物になるとは思ってもいなかった。これには驚いた。
今は亡き森島信夫不動産鑑定士に頭を下げる。
世は歌につれ、歌は世につれであるが、住宅生産団体連合会の2023年度『戸建注文住宅の顧客実態調査』は、懐かしい長良川の初めての鵜飼い見物を想い出させてくれた。感謝する。
下記鑑定コラム453)に、私が撮った拙い鵜飼いの写真があります。
再掲すると下記である。写真の説明は鑑定コラム453)にあります。
鵜飼い見物最後の、鵜飼い船が横一杯に雁行型に並び、円を描いて鮎を追い込む「総がらみ」の漁は圧巻であった。写真を見て、当時をまざまざと想い出す。
鑑定コラム2306)「住宅の平均耐用年数は39.0年(2020年)」
鑑定コラム452)「明日は長良川の鵜飼い見物 晴れてくれ」
鑑定コラム453)「かがり火に古をしのぶ長良川の鵜飼い」
鑑定コラム2157)「悲しむ 遠い岐阜の友人の訃報」
鑑定コラム2792)「大井ダムは築後100年になる ダムの経済的耐用年数は何年か」
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