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帝国ホテルが、平成24年7月31日に、平成24年4月〜6月(平成25年3月期第1四半期)の決算を発表した。
それによると、売上高は、
平成23年4月〜6月 10,238百万円
平成24年4月〜6月 12,602百万円
である。
平成24年4月〜6月の売上高は、前年同期比23.1%アップである。
営業利益も当然増加している。
それも下記のごとく大幅な増加である。
平成23年4月〜6月 215百万円
平成24年4月〜6月 803百万円
前年同期比3.7倍増である。
803百万円
──────≒ 3.7
215百万円
売上高に対する営業利益率は、
803百万円
─────── ≒ 0.064
12,602百万円
6.4%である。
ホテルの営業利益率としては、充分妥当な利益率である。
現在のホテル業の状況として、次のごとく帝国ホテルは述べる。
@ 客室稼働率は回復傾向にある。
A 原子力災害の影響は続く。
B 歴史的な円高水準にある。
C 訪日外国人の減少の長期化。
D 大型ホテルのリニューアルによる販売の激化。
E 電力エネルギー価格、原材料価格の高騰。
の状況要因を挙げて、「依然として厳しい状況」にあると述べる。
このホテル業の状況を、1年前はどのように帝国ホテルは云っていたか。
平成23年3月11日に東日本大震災及び福島第一原発の崩壊があった。
その大震災後の最初の短期決算である平成23年4月〜6月の決算では、次のごとく述べている。
@ 国外からの宿泊需要が激減した。
A 国内の消費自粛の広がり。
B 客室のかってない低稼働。
C 企業を中心とした宴会の相次ぐ取消。
の状況要因を挙げて、「業界全体がかってない厳しい状況」に追い込まれていると述べる。
ホテル業界は「厳しい」状況にあることには変わりは無いが、平成23年4月〜6月と較べると、1年後の平成24年4月〜6月は随分と先行き明るくなっている。
先行き明るいそれらが、売上高増、営業利益の大幅増の数字として顕れている。
帝国ホテルの平成25年3月期の売上高は、第1四半期の売上高を4倍すればほぼ求められる(鑑定コラム564)ことから、
12,602百万円×4=50,408百万円
504億円程度と推測される。
帝国ホテルの平成24年4月〜6月の決算が良い数字が出たことは、何よりである。
ホテル業界も最悪を脱したと言えよう。
日本経済も立ち直りつつあると判断される。
喜ばしいことだ。
鑑定コラム564)「2009年ホテル業界に何が起こっているのか」
鑑定コラム637)「帝国ホテルの営業利益は不動産賃貸に助けられている」
鑑定コラム662)「帝国ホテルの黒字決算発表(平成22年3月期)」
鑑定コラム683)「帝国ホテルの平成22年4月〜6月のホテル事業は回復してきた」
鑑定コラム730)「帝国ホテルは本格的回復に近づいた(平成22年4月〜12月)」
鑑定コラム779)「帝国ホテル(本社)の宴会部門の売上は客室部門の1.6倍」
鑑定コラム908)「平成24年ホテル業界は既存ホテルのリニューアルで競争が激化する」
鑑定コラム948)「東京の帝国ホテルの1室料金は26,300円(平成24年3月期)」
鑑定コラム1079)「帝国ホテル営業利益44%アップ(平成25年3月期)」
鑑定コラム1360)「帝国ホテル営業利益率7.2%(平成27年3月期)」
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