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平成24年10月現在で、東京住宅家賃のDI値は、私の分析によれば−13.7である。
未だ東京の住宅家賃は下がり続けており、底に来ていないということである。
過日鑑定コラム968)「東京の住宅家賃は横ばい(平成24年10月)」の記事を書いた。
その記事の中で、東京23区・都下28市町の1LDK・2K・2DKのu当り賃料の分析結果を述べた。
家賃上昇 18
家賃下落 25
横ばい 8
の地域数であった。総地域数は51である。
この賃料分析結果より、住宅賃料動向のDI値を求める。
DI値の求める算式は、下記である。
(値上りしている地域数−値下がりしている地域数)÷総地域数×100
上記算式に従ってDI値を求めると、
(18−25)÷51×100=−13.7
−13.7である。
51地域全ての住宅家賃が上昇していれば、
(51−0)÷51×100=100
で+100のDI値である。
51地域全ての住宅家賃が下落していれば、
(0−51)÷51×100=−100
で−100のDI値である。
DI値0は、底か天井のいずれかに在ると判断される。
現在(平成24年10月)のDI値は、−13.7である。
このことは未だ底になっていないと言うことである。
東京の住宅家賃のDI値−13.7がどういう状況で在るのか、他の地域のDI値と比較検討したいが、発表されているしっかりした住宅家賃のDI値が無い。
一般財団法人土地総合研究所は、「ビル賃貸業」のDI値を発表している。
そのDI値は、「空室の状況」、「成約賃料動向」の2つである。
「成約賃料動向」と賃料動向とは、少し内容が異なるが、成約賃料動向が良好ならば、それは賃料が上昇していることを反映していると考えられる。
ビル賃料と住宅賃料との間に相関関係が在るのかという問題が生じるが、そのことを知るためにも、取り敢えず土地総研のビル賃貸業の成約賃料動向のDI値を見てみる。
下記の通りである。
平成24年7月 −31.8
平成24年4月 −30.4
平成24年1月 −57.1
平成23年10月 −34.8
平成23年7月 −50.0
平成23年4月 −63.2
平成23年1月 −58.3
平成22年10月 −45.5
平成22年7月 −54.2
平成22年4月 −56.5
平成22年1月 −61.9
平成21年10月 −70.0
平成21年7月 −60.9
平成21年4月 −45.5
平成21年1月 −30.4
平成20年10月 −25.0
平成20年7月 +9.1
平成20年4月 +9.5
平成20年7月〜平成20年10月の間にDI値が0を切っている。
平成20年7月がビル賃料の天井であったと判定出来る。
その後DI値はまっしぐらにマイナスに進み、−70を付けたのち、現在はマイナスではあるが−30辺りまで来ている。
つまり0に近づきつつある。
このことから推定すると、東京の住宅家賃のDI値−13.7は、0に向かっている途中にあると云うことであろうか。但しこれは田原の仮説である。
ビル賃貸業の成約賃料動向と東京住宅家賃動向とが、どの様に相関関係が在るのか今回の1回だけの調査分析でははっきりと分からない。
東京住宅家賃の分析を2年間程度続ければ、両者の間に何らかの関係を見出すことが出来るのではないかと思う。
鑑定コラム968)「東京の住宅家賃は横ばい(平成24年10月)」
鑑定コラム949)「不動産価格DI値は11不動産鑑定士会で発表している」
鑑定コラム972)「不動産ファンドバブルのビル賃料の遅行性は12ヶ月」
鑑定コラム986)「京都の住宅家賃 区部は横ばい、府下は上昇(24年10月)」
鑑定コラム1084)「東京の住宅家賃は横ばい(平成25年4月)」
鑑定コラム1085)「東京住宅家賃のDI値は+6、値上り始めた(平成25年4月)」
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