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ゼンショーの2012年3月期の有価証券報告書を見ていたら、次の数値が目についた。
@ 牛丼店の売上高
ゼンショーの牛丼店は期末では2316店ある。
その売上高は、1785億5800万円である。
1店舗当りの売上高は、
178,758,000,000円
────────── = 7,718万円
2,316店
である。
1日の売上高は、
77,180,000円÷365日≒211,000円
21.1万円である。
A 出店予定
2012年4月〜2013年3月の間の店舗出店は、200店舗を予定している。
その投資予定額は、74億6000万円である。
1店舗当りの投下資本は、
7,460,000,000円
───────── = 37,300,000円
200
3,730万円である。
上記2つの数値から、売上高に対する投下資本の割合、即ち投下資本回転率は、
7718
───── 2.07
3730
2.07回転である。
牛丼の吉野家の安部修仁社長も、吉野家の牛丼経営において目標にしている経営数値の一つとして、資本回転率2倍以上と云っていた。
ゼンショーの「すき家」の牛丼店の資本回転率も2.07回転である。
牛丼店の投下資本回転率は2倍ということが、牛丼業界の経済経験則のようである。
1店舗の賃料は、1店舗当りの年間売上高は、7718万円であるから、
7718万円
───── = 643万円
12
となる。
家賃は、売上高の10%であるから、
643万円×0.1=64.3万円
「すき家」の1店舗当りの月額賃料は、64.3万円と予測される。
以前の鑑定コラム743「「すき家」強盗対策をしっかり行え !」の記事において、すき家の月額家賃を吉野家の家賃は6%ということからその数値を援用して、2日間の売上高
19万円×2=38万円
として求めていたが、すき家と吉野家の家賃形成要因は違うようである。それをここで訂正する。
64.3万円という金額は、3日間(64.3÷21.1≒3.0)の売上高に相当する。
飲食店の家賃は、3日間(3/30=0.1 10%)の売上高ということになるようだ。
但し吉野家の家賃は6%である。
一般的にいって飲食店の投下資本回転率は、どれ程であろうか。
投下資本回転率は、内容的にはほぼ総資本回転率と同じであり、総資本回転率を投下資本回転率と読み替えることは出来よう。
総資本回転率については、同友館の『中小企業実態基本調査に基づく経営・原価指標』(平成24年発行)P178によると、飲食店の総資本回転率は、下記のとおりである。
18年調査 1.3
19年調査 1.2
20年調査 1.2
21年調査 1.3
22年調査 1.2
23年調査 1.2
飲食店の投下資本回転率の平均は1.2〜1.3回転のようである。
但し飲食店の業種、規模、立地、都市によって、上記数値は異なるであろう。
鑑定コラム976)「ゼンショーの店舗家賃は売上高の10%」
鑑定コラム743)「「すき家」強盗対策をしっかり行え !」
鑑定コラム25)「牛どん吉野家の家賃6%」
鑑定コラム1233)「たかが賃料、されど賃料」
鑑定コラム1404)「牛丼「すき家」の家賃は売上高の9.6%」
鑑定コラム1555)「ゼンショーのもう1つの方向」
鑑定コラム1609)「鑑定コラム977)「ゼンショー牛丼店の投下資本回転率は2.0」が読まれている」
鑑定コラム1626)「「水道管埋設工事費はどれ程かかるか」がアクセス1位(2017年4月1日)」
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