○鑑定コラム
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牛丼の「すき家」を店舗展開し、レストランでは「ココス」、「ビッグボーイ」、「ジョリーパスタ」の店舗を経営している株式会社ゼンショーホールディングスの店舗家賃は、売上高に対してどれ程であろうか。
同社の2012年(平成24年)3月期の有価証券報告書によれば、売上高、地代家賃は次の通りである。単位百万円。
2011年3月期 2012年3月期
売上高 370,769 402,962
地代家賃 37,940 40,710
ゼンショーの店舗は殆どが賃借しており、上記「地代家賃」は、家賃の金額と読み取れる。
ゼンショーの有価証券報告書は、店舗の賃借物件のリスクの表示において、次のごとく述べる。
「当社グループは、事務所や大部分の店舗の土地建物を賃借しております。」
と。
店舗賃借物件のリスクとは、賃貸人側の事情による賃貸借契約の解約が生じ、それによる退店のゼンショー事業への影響をいう。
売上高に占める家賃割合は、
家賃
──────
売上高
の算式で求められる。
ゼンショーの有価証券報告書の「地代家賃」は、上記より「家賃」と読めることから、各年の家賃割合を求める。下記である。
37,940
2011年(平成23年)3月期 ───── = 0.102
370,769
40,710
2012年(平成24年)3月期 ───── = 0.101
402,962
売上高に占める家賃割合は、
平成23年3月期 10.2%
平成24年3月期 10.1%
である。
これより、ゼンショーの売上高に対する店舗家賃割合は、10%と分析される。
ゼンショーの店舗は飲食店である。
飲食店の売上高に対する家賃割合について、私は、『Evaluation』という雑誌の創刊号のp42に「売上高に対する家賃割合」という論文を発表した。
その論文の中で分析論じた店舗家賃割合の一部を、鑑定コラム18)「店舗売上高と家賃割合」と言う記事にして記した。
飲食店の売上高に対する家賃割合を、
レストラン 11.1%
中華料理 10.4%
そば・うどん 13.0%
鮨 10.7%
料亭 9.3%
と分析している。
飲食店の家賃は、売上高に対して、9〜13%にある。
最頻値は10%である。
ゼンショーの家賃割合は、一つの実証データと云えるであろう。
鑑定コラム18)「店舗売上高と家賃割合」
鑑定コラム743)「「すき家」強盗対策をしっかり行え !」
鑑定コラム811)「シヨッピングセンターの出店舗の家賃は売上高の10%」
鑑定コラム906)「吉野家、家賃は光熱費の1.2倍」
鑑定コラム977)「ゼンショー牛丼店の投下資本回転率は2.0」
鑑定コラム1012)「店舗売上高と家賃割合の追加」
鑑定コラム1233)「たかが賃料、されど賃料」
鑑定コラム1404)「牛丼「すき家」の家賃は売上高の9.6%」
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