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976)ゼンショーの店舗家賃は売上高の10%

 牛丼の「すき家」を店舗展開し、レストランでは「ココス」、「ビッグボーイ」、「ジョリーパスタ」の店舗を経営している株式会社ゼンショーホールディングスの店舗家賃は、売上高に対してどれ程であろうか。

 同社の2012年(平成24年)3月期の有価証券報告書によれば、売上高、地代家賃は次の通りである。単位百万円。

                    2011年3月期     2012年3月期
  売上高            370,769       402,962
    地代家賃           37,940               40,710

 ゼンショーの店舗は殆どが賃借しており、上記「地代家賃」は、家賃の金額と読み取れる。

 ゼンショーの有価証券報告書は、店舗の賃借物件のリスクの表示において、次のごとく述べる。

   「当社グループは、事務所や大部分の店舗の土地建物を賃借しております。」

と。

 店舗賃借物件のリスクとは、賃貸人側の事情による賃貸借契約の解約が生じ、それによる退店のゼンショー事業への影響をいう。

 売上高に占める家賃割合は、

        家賃
           ──────                                             
              売上高

の算式で求められる。

 ゼンショーの有価証券報告書の「地代家賃」は、上記より「家賃」と読めることから、各年の家賃割合を求める。下記である。

                                    37,940
    2011年(平成23年)3月期   ─────  = 0.102               
                                   370,769

40,710     2012年(平成24年)3月期 ─────  = 0.101 402,962

 売上高に占める家賃割合は、

        平成23年3月期    10.2%
        平成24年3月期    10.1%

である。

 これより、ゼンショーの売上高に対する店舗家賃割合は、10%と分析される。

 ゼンショーの店舗は飲食店である。

 飲食店の売上高に対する家賃割合について、私は、『Evaluation』という雑誌の創刊号のp42に「売上高に対する家賃割合」という論文を発表した。

 その論文の中で分析論じた店舗家賃割合の一部を、鑑定コラム18)「店舗売上高と家賃割合」と言う記事にして記した。

 飲食店の売上高に対する家賃割合を、

    レストラン    11.1%
    中華料理       10.4%
        そば・うどん      13.0%
    鮨                10.7%
    料亭               9.3%

と分析している。

 飲食店の家賃は、売上高に対して、9〜13%にある。
 最頻値は10%である。

 ゼンショーの家賃割合は、一つの実証データと云えるであろう。


  鑑定コラム18)
「店舗売上高と家賃割合」

  鑑定コラム743)「「すき家」強盗対策をしっかり行え !」

  鑑定コラム811)「シヨッピングセンターの出店舗の家賃は売上高の10%」

  鑑定コラム906)「吉野家、家賃は光熱費の1.2倍」

  鑑定コラム977)「ゼンショー牛丼店の投下資本回転率は2.0」

  鑑定コラム1012)「店舗売上高と家賃割合の追加」

  鑑定コラム1233)「たかが賃料、されど賃料」

  鑑定コラム1404)「牛丼「すき家」の家賃は売上高の9.6%」


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