○鑑定コラム
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三菱地所の10数年前の有価証券報告書をめくっていたら、下記のごとく内容のものがあった。
「有価証券報告書提出会社は、平成11年4月22日開催の取締役会において(仮称)丸ノ内ビルヂング新築工事に着手することを決議致しました。
(計画の概要)
(1) 所在 東京都千代田区丸の内二丁目2番1外
(2) 敷地面積 約10,029u
(3) 階数・高さ 地上37階地下4階・約180m
(4) 建物延床面積 約160,000u
(5) 竣工時期 平成14年8月(予定)
(6) 事業費 約65,000百万円」
(平成12年3月期 三菱地所有価証券報告書P66)
(仮称)丸ノ内ビルヂングは、現在「丸の内ビルディング」と呼ばれているビルである。
そのビルの新築工事費は、
65,000,000,000円
────────── ≒ 406,000円
160,000u
u当り406,000円である。
坪当り建築費に換算すると、
406,000円×3.30578 ≒ 1,340,000円
である。
丸の内ビルディングの北側にある御幸通りを挟んで、新丸の内ビルディングが2007年(平成19年)4月に竣工した。
新丸の内ビルディングの概要は、下記のとおりである。
敷地面積 10,021.31u
延床面積 195,489.67u
構造 鉄骨鉄筋コンクリート造
階数・高さ 地上38階地下4階・高さ197.6m
総事業費 約900億円
新丸の内ビルディングのu当り建築費は、
90,000,000,000円
───────── ≒ 460,000円
195,489.67u
である。
坪当り建築費に換算すると、
460,000円×3.30578 ≒ 1,520,000円
である。
丸の内ビルディング u当り406,000円(平成14年)
新丸の内ビルディング u当り460,000円(平成19年)
の建築費である。
両ビルに建築費の差があるが、これは施工時期の違いによる鋼材費の値上りによるものと思われる。
平成14年〜平成19年の間の鋼材の激しい値上りがあった事を考えれば、上記建築費の違いは充分説明がつく。
超高層事務所ビルの実際の建築費はいくらぐらいであるのか。
その具体数字を知ることは困難な場合が多い。
本件はその一つの建築事例になるであろう。
建築費の中には、土地価格が含まれていないことは勿論である。
****追記 平成27年9月13日
丸ビルは、平成14年(2002年)8月に竣工している。
鉄骨造・一部鉄骨鉄筋コンクリート造地上37階建地下4階、延床面積159,838.66uである。
鑑定コラム823)「ある超高層事務所ビルの建築費」で、丸ビルの事業費を650億円と記した。
2012年3月期の三菱地所の決算の附属資料であるファクトブックを見ていたところ、丸ビルの事業費は581億円と記してあった。鑑定コラム823)の650億円とは異なる数値である。650億円は総事業費と解釈し、丸ビルの建物建築費は581億円と判断する。
u当り建築工事費は、
58,100,000,000円
────────── = 363,492円≒363,000円
159,838.66u
u当り363,000円である。
鑑定コラム431)「新丸ビルの店舗の月間売上高は坪当り45万円」
鑑定コラム182)「三井不動産の逆襲」
鑑定コラム964)「あべのハルカス工事費u61.3万円」
鑑定コラム1248) 「赤坂一丁目新日鉄興和の再開発事業ビルは1u当り45.5万円」
鑑定コラム1249)「新グランドプリンスホテル赤坂の建築工事費はu43.2万円」
鑑定コラム1388)「丸ビルの建物価格」
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