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2214)2020年のパブレストラン・居酒屋の売上高の大巾な減少

 新型コロナウイルス感染が日本に上陸し、感染者数が分かり始めたのは2020年2月からである。

 感染者が増え始めるに連れて、「三密(密集、密接、密閉)」という感染防止が声高に叫ばれ、そして緊急事態宣言が発令され、不要不急以外の外出の自粛要請がなされた。

 これらの政策に最も打撃を受けたのがパブレストラン・居酒屋の業種である。

 一般社団法人日本フードサービス協会(会長赤塚保正 滑`安本店社長)が、協会に所属している外食産業企業の売上高等の統計を発表している。
 
 同協会の2020年12月末のデータ提供会社数は214事業会社、店舗数は37648店舗である。

 会員の業種の区分として、ファーストフード、ファミリーレストラン、パブレストラン・居酒屋、ディナーレストラン、喫茶、その他の6業種である。

 統計データ数値は、対前年同月比の数値で発表されている。

 例えば2020年4月の売上高が60.4%の数値の場合、前年同月である2019年4月の売上高が100%として、2020年4月はそれの60.4%ということであり、▲39.6%の売上高減ということである。

 同協会に属しているパブレストラン・居酒屋業種の企業数は35社、店舗数は2163店舗である。

 同協会発表のパブレストラン・居酒屋業種の2020年1月〜12月の売上高、利用客数の各月の対前年同月比は、下記である。

対前年同月比    
年月 売上高 % 利用客数 %
2020年1月 101.0 100.6
2020年2月 94.5 94.5
2020年3月 56.7 59.9
2020年4月 8.6 10.5
2020年5月 10.0 11.6
2020年6月 39.9 41.3
2020年7月 47.2 49.3
2020年8月 41.0 43.6
2020年9月 51.1 52.0
2020年10月 63.7 64.8
2020年11月 57.2 60.2
2020年12月 39.1 43.4


 左縦軸に売上高、右縦軸に利用客数をとってグラフ化したのが、下図である。

 売上高と利用客数の変動率は、全く同一と云って良い動きを示している。

 利用客が来なければ売上高は伸びない。

 利用客が売上高を運んで来てくれるということである。

 利用客が増えれば売上高は増える。利用客が減れば売上高は減る。

 至極もっともなことであるが、グラフにすれば、それがはっきりとわかる。しかし両者がこれほど一致するとは私は思ってもいなかった。今回グラフ化して改めて認識を確信することが出来た。

 2020年4月、5月の落ち込みは凄まじい。この事については、鑑定コラム2115)で記事にしている。




居酒屋の売上高と利用客数2020年




  鑑定コラム2115)「惨憺たる売上高 パブレストラン/居酒屋 前年同月比10.0%(2020年5月)」

  鑑定コラム1912)「パブ/居酒屋の売上高減が激しい 2008〜2018年の10年間」

  鑑定コラム2216)「パブ・居酒屋売上高減少率と京都ホテル客室稼働率の酷似」

  鑑定コラム2315)「武漢発新型コロナウイルスと日本の飲食店」

  鑑定コラム2318)「令和3年度産新米価格が暴落している」

  鑑定コラム2347)「パブ・居酒屋の売上高は戻らない」


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