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国内銀行の不動産業への年間新規融資額が、平成27年7月〜平成28年6月の1年間で11.7兆円になった。
日本銀行が、平成28年第2四半期(平成28年4月〜6月)の貸出先別貸出額を、平成28年8月12日に発表した。国内銀行の不動産業の新規貸出額は、2兆5801億円であった。
直近1年の各四半期の不動産業への新規貸出額は、下記である。
27年第3四半期(7月〜9月) 2兆9843億円
27年第4四半期(10月〜12月) 2兆4071億円
28年第1四半期(1月〜3月) 3兆7447億円
28年第2四半期(4月〜6月) 2兆5801億円
計 11兆7162億円
平成27年の4月〜平成28年3月は、11兆1999億円であった。3ヶ月間で5,163億円増加している。
平成28年6月直近1年間の全産業の新規貸出額は、46兆0626億円である。
不動産業の占める割合は、
11兆7162億円
─────── = 0.254
46兆0626億円
25.4%である。
国内銀行の全産業の新規融資額のうち、不動産業が1/4の25%も占めるのは、異常であろう。
不動産業の国内総生産に占める割合が1/4程度あれば、不動産業が新規貸出額の1/4を占めると云うことも、経済合理性で納得出来るが、不動産業の国内総生産に占める割合は、内閣府の国民経済計算によれば、平成26年は11.6%(不動産業56兆3068億円/国内総生産486兆9388億円=0.116)である。
1/4を占める割合ではない。
この11.6%の中には帰属家賃が含まれており、それを控除した場合は、不動産業の国内総生産に占める割合は、もっと低くなる。
日銀、金融庁は、不動産業に新規貸出額の25%を越え、12兆円にも届こうとする巨額の貸出政策を、一体いつまで続ける積もりなのか。そして、その目的は何なのか。不動産業をどうする積もりなのか。具体的に説明してくれないか。このことについて、国交省は日銀、金融庁に対してどういう政策提言を行っているのか。説明してくれないか。
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