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国土交通省が、土地価格の予測として土地の高度利用地区の土地価格を調査し、発表している。通称「地価LOOK」と呼ばれるものである。
地価LOOK調査は年4回、四半期ごとに行われている。三大都市圏と地方圏と分かれて発表されている。但し傾向値の結果をDI値としては発表していない。
調査結果をDI値として求め、グラフ化して発表しているのは私の思いつきであり、私だけである。
地価LOOK調査設定地点は、高度利用の地域の商業地と住宅地区に設定されている。
東京を中心とする地区は、「東京圏」として発表されている。
東京圏は、埼玉・千葉・東京・神奈川の地域を云い、地価LOOK調査地点数は2022年第1四半期から、以前は43地点であったが、35地点となった。そのうち東京地区は、以前は25地点だったが、2022年第1四半期から21地点になった。
東京地区21地点のうち、商業地は18地点から16地点になった。無くなった地点は、日本橋商業地と赤坂商業地である。
東京商業地の令和4年第2四半期の16地点の値上り、横ばい、下落状況は下記である。
一覧の矢印は、↑が地価上昇、→は地価横ばい、↓は地価下落を意味する。
番号
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地区
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令和3年第1
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令和4年第1
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令和4年第2
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1
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丸の内
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↓
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→
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→
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2
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有楽町・日比谷
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↓
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→
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→
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3
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銀座中央
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→
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↑
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↑
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4
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八重洲
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↓
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→
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↑
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5
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六本木
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↓
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↓
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↓
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6
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虎ノ門
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→
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→
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↑
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7
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新宿三丁目
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→
|
→
|
↑
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8
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歌舞伎町
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→
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→
|
→
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9
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渋谷
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→
|
→
|
↑
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10
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表参道
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→
|
→
|
→
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11
|
池袋東口
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↓
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↓
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→
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12
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上野
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↓
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↓
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↑
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13
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品川駅東口周辺
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→
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→
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→
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14
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青海・台場
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→
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→
|
→
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15
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中野駅周辺
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↑
|
↑
|
↑
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16
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立川
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→
|
→
|
↑
|
令和4年第2四半期で地価上昇に転じた地域は、八重洲、虎ノ門、新宿三丁目、渋谷、上野、立川の6地域である。それまでの銀座中央、中野駅周辺も上昇しており、上昇地域は8地域である。
地価横ばいの地域は、丸の内、有楽町・日比谷、歌舞伎町、表参道、池袋東、品川駅東口周辺、青海・台場の7地域である。池袋東口は下落から横ばいに転じた。
値下がりしたのは1地点で、六本木である。前期下落していた池袋駅東口は横ばいに転じ、上野の商業地は上昇に転じた。
2022年第2四半期の東京商業地の地価変動状況をまとめると、下記である。
()内は前期の地点数である。
上昇 8(2)
横ばい 7(11)
下落 1(3)
計 16
地価下落1地点は、六本木の商業地である。
その理由等について、地価LOOKを調査した不動産鑑定士の担当者は、同地価LOOK調査報告書の「各地区の詳細情報」の中の「不動産鑑定士のコメント」欄P38に次のごとく述べている。
「当地区に位置する大規模オフィスの大口募集床では、前期に続いて当期も後継テナントの確保に時間を要しており、募集賃料を大きく引き下げる等の動きが見られ、当期のオフィス賃料は弱含みの下落傾向で推移した。店舗については、依然として新型コロナウイルス感染症の影響は見られるものの、前期のまん延防止等重点措置期間終了以降は、徐々にテナントの出店意欲も回復し始める傾向が見られ、当期の店舗賃料は横ばい傾向で推移した。」
(https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/content/001499202.pdf 「主要土地の高度利用地地価動向報告〜地価LOOKレポート〜」令和4年第2四半期 P38 国土交通省地価調査課)
事務所募集賃料の下落傾向が続き、店舗賃料も横ばいであると調査分析し、これらの状況から、同頁で地価動向について次のごとく判断し、下落と結論している。
「新型コロナウイルス感染症の影響の程度は弱まりつつあるものの、賃貸市場における需給環境の悪化等の市場の先行き懸念が続いていること等から、将来の地価動向はやや下落傾向で推移すると予想される。」
賃料の強弱状況が、地価に時間の差無く影響を与える商業地域と調査担当不動産鑑定士は判断している。
この状況傾向を示すのは、「景気に敏感な銀座の地価」と云われる銀座の地価であり、六本木の商業地地価も銀座の地価と地価形成が同じ要因傾向とコメント不動産鑑定士は判断しているようである。
東京商業地の地価DI値は、下記である。
8−1
────── × 100 = +48
16
東京商業地の地価DI値は、+48となり、地価上昇の地域が急拡大している。
令和元年から令和4年第1四半期までの、四半期ごとの東京商業地の地価LOOKのDI値を求めると、下記である。
令和元年第1四半期 94
令和元年第2四半期 94
令和元年第3四半期 94
令和元年第4四半期 94
令和2年第1四半期 78
令和2年第2四半期 −22
令和2年第3四半期 −44
令和2年第4四半期 −56
令和3年第1四半期 −50
令和3年第2四半期 −50
令和3年第3四半期 −56
令和3年第4四半期 −33
令和4年第2四半期 +48
東京の商業地は、令和2年にDI値が+94から一気に-56まで下落した。
令和3年から回復傾向になり、令和4年第1半期にはDI値は-6となり薄日が差し込んできた。
そして令和4年第2四半期は、薄日状態からDI値0を一気に突き抜け、太陽が明るく輝くDI値+48となる。
東京商業地の地価上昇の地域が急激に拡大した。
上記数値をグラフにしたのが、下図である。
鑑定コラム2407)「地価LOOK 東京圏令和4年第1四半期地価DI値は+45」
鑑定コラム2194)「地価LOOK 東京圏令和2年10月地価DI値は▲21」
鑑定コラム2220)「2021年2月26日 地価LOOK 東京圏令和2年12月地価DI値は▲12」
鑑定コラム2262)「地価LOOK 東京圏令和3年3月地価DI値は0」
鑑定コラム2265)「平成19年第4四半期からの「地価LOOKレポート」DI値」
鑑定コラム2331)「地価LOOK 東京圏令和3年10月地価DI値は12」
鑑定コラム2406)「地価LOOK全国の2022年第1四半期のDI値は前四半期より+3」
鑑定コラム2450)「全国で地価上昇の地域が広がる 地価LOOK全国の2022年第2四半期の地価」
鑑定コラム2452)「東京圏地価上昇地域が急速に広がる 地価LOOK 令和4年第2四半期」
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