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2609) 2023年5月京都ビジネスホテル料金1万円を切る 9,624円

 武漢発の新型コロナウイルスは、2020年2月に日本に上陸した。2020年2月の京都駅周辺のビジネスホテル料金は、7,441円であった。

 それから3年3ヶ月経った。

 日本に上陸した武漢発の新型コロナウイルスは、ビジネスホテル業界を苦境に落とし込み、大変な経済的影響を及ぼした。

 京都駅周辺のビジネスホテル料金は、2023年3月が15,977円、4月が11,234円である。

 一年前の2022年4月の6,375円の料金と比べれば、様変わりになっている。料金は1.7倍近くになっている。

 ビジネスホテルのこの料金の変動を知れば、日本経済はほぼ元に戻り、景気は回復したといえるのでは無かろうか。

 ビジネスホテル料金は、目に見える数値として、手軽な景気動向の判断の1つになるでは無かろうかと私には思える。

 2023年5月2日に、2023年5月23日(火)の京都駅周辺のビジネスホテル宿泊料金を調べた。

 条件は、ビジネスホテル、朝食付 シングル、禁煙部屋とする。

 ホテル宿泊料金は、私がいつも使っているホテル予約ネットの「じゃらんnet」(リクルート)に発表されている宿泊料金とする。

 京都駅周辺の2023年5月23日のビジネスホテルの料金、前月比、料金DI値は、下記のとおりである。

                 宿泊費       前月比      料金DI値
   京都      9,624円     -14%    -44

 京都駅周辺のビジネスホテル料金は、令和元年(2019年)7月は、8,318円であった。新型コロナウイルス感染が全くない時期のホテル料金である。

 令和2年(2020年)2月は、7,441円になった。新型コロナウイルス感染が日本に上陸し、広がり始めた月である。

 その後、2021年8月には、5,288円にまで落ち込む。この料金が最低金額である。「ニッパチ」の格言通りの客入りの悪い月となる。

 2021年11月には、秋の京都の紅葉トップシーズンに11,372円の料金になるが、その後料金下落となる。

 2022年1月は6,111円、2月は「ニッパチ」の不景気の格言の片方の月であり、5,684円に落ち込む。

 「ニッパチ」の格言通り2月、8月の客入りの悪い経済現象を、京都のビジネスホテル料金で現実に見ることになる。

 3月は修学旅行シーズンで6,907円と盛り返すが、4月は6,375円、5月は6,424円である。

 そして6月は、6,000円台をかろうじて維持する6,001円となる。

 京都の7月はホテル料金は何故か高くなる。8,554円となる。新型コロナウイルスの関係が無かった2019年7月の8,318円を超える料金になる。

 8月は「ニッパチ」の8月で、ドーンと料金は下がり、6,730円となる。9月は反動で高くなるのかと思ったら、ほぼ横ばいの6,822円である。

 そして10月、京都の秋のシーズンを迎え、料金は9月比+25%アップの8,553円となる。

 11月は京都のトップシーズンであり、そのシーズンであることを遺憾無く見せつける前月比+85パーセントアップの15,843円である。

 2021年11月の料金は、前記したごとく11,372円であったが、その金額を遙かに凌ぐ15,843円である。

 そして、いつもは空室があり予約募集している常連のビジネスホテルの空室予約募集が無くなっていた。

 およそ2週間の間隔を開けて調査しているが、かなりのビジネンホテルの名前がホテル予約ネットの「じゃらんnet」(リクルート)から消えていた。ホテルが予約満室になっているということか。

 11月の京都のホテルの予約は取りにくいというかってコロナ禍以前の京都のホテル状況のごとくであった。11月の調査出来たビジネスホテルの件数が大変少なくなってしまった。

 12月の料金は前月比▲43%ダウンで8,988円である。

 2023年に入って1月の料金は、前月比▲4%の8,589円である。

 ニッパチの2月に入って料金は、過去下がっているから、2023年2月も下がるのかなと思ったら、下がらず1月比の0.9%高の8,666円である。

 そして3月、驚くべき料金現象が生じた。前月比1.84倍の15,977円である。過去最高値である。

 前月料金の倍の料金にすることは余程のことであるが、その余程のことが、9ホテルのうち6ホテルで生じた。

 京都のホテル料金は、トップシーズンの11月につけるのが、今迄の常識で合ったが、その常識を破る現象が生じた。今迄の最高料金は、2022年11月の15,843円であった。その料金を3月の料金が破った。

 まさかの現象が起こった。

 そして、2022年11月の箇所に書いたことが、3月のデータ分析にも生じていた。

 いつもは空室があり予約募集している常連のビジネスホテルの空室予約募集が無くなっていた。

 およそ2週間の間隔を開けて調査しているが、かなりのビジネンホテルの名前がホテル予約ネットの「じゃらんnet」(リクルート)から消えていた。ホテルが予約満室になっているということか。

 4月は案の条、3月の大巾値上げの反動が生じ、前月比30%ダウンの11,294円となる。5月は3月の上昇の反動が続き、前月比▲14%の下落となって、1万円台を切り、9千円台になってしまった。

 前月料金より20%下落したホテルが2つあった。
     アパヴィラホテル京都駅前  ▲25.9%
     ホテルアンテルーム京都   ▲21.7%

 DI値は2022年7月は+100であった。そして8月は-89、9月は0と激しく変動する。

 10月のDI値は+81であった。11月は+100である。そして12月は−100である。再びの全ビジネスホテル値下げの現象を見る。

 2023年に入って1月のDI値は−33である。2月は+29である。3月は全ホテル値上げで+100である。2022年11月の料金で見られた、全ホテル値上げのDI値+100の現象が、2023年3月で見られた。4月は−78である。5月は-44である。
      値上げ     2ホテル
            据置       1ホテル
      値下げ      6ホテル

 京都駅周辺の2020年2月〜2023年5月迄のビジネスホテルの料金の推移をグラフにしたのが、下記のグラフである。



2020年2月〜2023年5月京都ホテル料金



 下記に、2023年5月23日の京都駅周辺のビジネスホテル料金分析一覧表を記す。


番号 ホテル名 令和5年4月20日a 令和5年5月23日b 変動率 b/a-1
1 アパヴイラホテル京都駅前 12150 9000 -0.259
2 京都第一ホテル京都駅八条口 8500 9000 0.059
3 イビスタイルズ京都ステーション 15800 14800 -0.063
4 アーバンホテル京都 8250 8800 0.067
5 相鉄フレッサイン京都八条口 13788 13788 0.000
6 京都プラザホテル本館 新館 9000 8300 -0.078
7 東横イン京都五条大宮 6400 6100 -0.047
8 ホテルアンテルーム京都 11500 9000 -0.217
9 ホテルエクセレンス京都駅前 6000 5000 -0.167
10 ホテルイルヴェルデ京都   9000  
11 ホテルエルシェント京都   11385  
12 ダイワロイネット京都八条口   11320  
  平均   9624  
  標準偏差   2706  
  変動係数   0.281  



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