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帝国ホテルの2021年3月期の決算書を見た。
それによれば、令和2年(2020年)4月1日〜令和3年(2021年)3月31日迄の帝国ホテルの売上高は、散々たる状況で、前年売上高の40.3%の21,783百万円である。前期の半額以下の売上高である。
その原因は、武漢発の新型コロナウイルス感染に伴う観光客減によるものである。
如何にウイルス感染と云うものが経済及び人命に影響を与えるのか日本人は骨身に浸みたであろう。
細菌兵器というものはどういうものか。その怖さを具体的に知ったであろう。
ホテル事業の売上高は、下記である。
2020年3月期 50,649百万円
2021年3月期 18,323百万円
東京本社、大阪のホテル部門の売上高等は、下記である。
1.売上高
東京本社 13,799百万円
大阪 3,586百万円
2.宿泊室稼働率
東京本社 14.9%
大阪 15.9%
3.一室宿泊料金
東京本社 43,486円 過去最高の料金
大阪 24,973円 前年比+23.6%
過去の帝国ホテル東京本社のホテルの1室料金を、下記に記す。
平成21年3月期 32,600円
平成22年3月期 28,400円
平成23年3月期 25,700円
平成24年3月期 26,300円
平成25年3月期 28,487円
平成26年3月期 28,405円
平成27年3月期 30,658円
平成28年3月期 34,357円
平成29年3月期 36,528円
平成30年3月期 35,804円
平成31年3月期 36,045円
2020年3月期 39,823円
2021年3月期 43,486円
一室料金は過去最高の4.3万円になったが、客室稼働率は15%前後であり、売上高も前年の半分以下の水準になっては、ホテル事業の経営そのものがおかしくなってくる。
1年前の鑑定コラム2141)に、「今期(2021年)の売上高は相当落ち込みそうである。ホテル業は新型コロナウイルス不況に突入ということか。」と記したが、まさか売上高が半分以下になるとは予想もしていなかった。この状況になるということは、現在は大不況の真っ直中にいる状況である。この大不況を、どの様にして、いつ抜け出すのか。
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