2857) 不動産業直近1年間の倒産件数300件を超える 2025年4月
帝国テータバンクが、2025年4月の全国企業倒産集計を、2025年5月12日に発表した。
2025年4月の不動産業直近1年間の倒産件数は、300件を超え303件となった。
過去最高の直近1年間の倒産件数である。
2020年12月以降不動産業直近1年間の最高は、2025年2月の293件であったが、3月が296件となり、最高倒産件数は更新された。4月が303件と成り再再度最高倒産件数は更新された。
毎月、毎月倒産件数最高は異常である。
4月が倒産件数のピークで、来月からは倒産件数が減るかも知れないという予想も成り立つ。
一方、直近過去の4月と5月の不動産業の倒産件数を見ると、
2024年4月 19件
2024年5月 28件
である。その前の2023年は、
2023年4月 19件
2023年5月 21件
と、直近2年は、4月よりも5月の倒産件数が多い。
このことから、来月5月が不動産業の倒産件数がトップと成り、その後減少するという予想も成り立つ。
ここ数ヶ月は、注意して見ている必要が有りそうだ。
全業種の倒産2025年4月の倒産件数は826件であった。前月は875件であったから、前月よりは倒産件数は少ないが、前年同月は760件であったから倒産件数は増えている状況にある。
帝国データバンクの調査に依れば、2025年4月の倒産負債額のトップは、熊本県のゴルフ会社で、不知火カントリークラブを経営していた熊本観光開発株式会社である。倒産負債額は56億4400万円である。
最盛期には年間8億円を売り上げていたが、2023年は1億7400万円まで売上高は落ちていたという。
多くのゴルフ場の鑑定評価をして来た事から、ゴルフ場の倒産を聞くと寂しい気持になってくる。
ここ1年半少しの不動産業の各月倒産件数と直近1年間の倒産件数は、帝国データバンク発表の各月倒産件数を利用して作成すると、下記である。
年月 当該月件数 直近1年間件数
2023年07月 23 269 2023年08月 27 274 2023年09月 21 278 2023年10月 30 291 2023年11月 20 290 2023年12月 21 287 2024年01月 26 292 2024年02月 14 273 2024年03月 28 271 2024年04月 19 271 2024年05月 28 278 2024年06月 19 276 2024年07月 27 280 2024年08月 23 276 2024年09月 25 280 2024年10月 28 278 2024年11月 19 277 2024年12月 28 284 2025年01月 28 286 2025年02月 21 293 2025年03月 31 296 2025年04月 26 303