2528) 実質賃料Xはダメ5位、夢洲地代が13位に入る 令和5年1月1日アクセス統計
令和5年(2023年)1月1日の直前3ヶ月である令和4年(2022年)10月1日〜令和4年12月31日迄の3ヶ月間の鑑定コラムアクセス統計を調べて見た。
1位は、2013年8月13日に記事アップした鑑定コラム1110)「新築パレスホテルの建築費はu42.9万円」である。約9年半経って鑑定コラム訪問者アクセス1位になるとは、私には全く理由が分からない。
何か、ここ3ヶ月の間にパレスホテルの建物に関して新聞記事になる様な出来事があったのであろうか。何故突然アクセス数1位になる訪問者の訪れがあったのか。不思議である。
5位に、「実務修習テキスト家賃評価例の実質賃料をXとする求め方は止めょ」の記事の鑑定コラム2462)が入った。
実質賃料をXとして求めると、求め方によっては、同一建物の同一価格時点で、必要諸経費が3つ求められる現象が生じる。
同じ建物で同一価格時点では、必要諸経費は一つであろう。3つの必要諸経費が存在することなど無い。
それが存在し、その求められた新規賃料、継続賃料は適正であると、鑑定書を書いた不動産鑑定士は主張するのである。
その鑑定が裁判鑑定で裁判所の鑑定人不動産鑑定士の鑑定書の場合には、裁判官は、「鑑定人の鑑定は、鑑定基準に則って適正になされており、不合理とは思われない」の言葉で、適正と判断されて、判決がなされるのである。
控訴審でそれを指摘しても、一審の鑑定に不合理は認められないと云って、間違いを認めようとしない。
その実質賃料をXとして求める賃料鑑定書の見本を、日本不動産鑑定士協会連合会の不動産鑑定士になる為の実務修習の教科書に書かれているから始末が悪い。
不当鑑定を日本不動産鑑定士協会連合会が教え広めているのである。
それは間違っていると私は、随分前から鑑定コラムや著書等で主張し、述べているが、士協会連合会は一向に修正しょうとしない。
士連合会に実務修習を委託している国土交通省の土地鑑定委員会もテキストの内容を直そうとしない。
国交省の地価調査課もおかしいと気づいて直そうとしない。
何だか、鑑定業界、監督官庁は、適正な鑑定評価をしょうとすることなど考えていないのでは無いかと思われてくる。
その求め方は間違っているという判決でも出ない限り直されないようである。
ならばくじけずに、裁判で上がって来たそうした鑑定書は間違っていると鑑定意見書を書き、裁判官が認めてくれるまで、主張して行かざる得ない。
実質賃料をXとおいて求めると、同一建物の同一時点で必要諸経費が3つ存在するから求め方は間違っていると警告している鑑定コラムは今迄に下記のごとくある。
・2010年7月5日発表 鑑定コラム675)「同一物件、同一時点で必要諸経費は、新規賃料、継続賃料で変わるのか」
・2017年11月20日発表 鑑定コラム1708)「まだ横行している必要諸経費が3つもある鑑定書」
・2017年11月26日発表 鑑定コラム1710)「こりゃ あかん 実務修習の継続賃料の章を考え直した方が良い」
・2018年11月7日発表 鑑定コラム1841)「維持管理費等は実質賃料が分からなければ分からないものなのか」
・2018年11月8日発表 鑑定コラム1842)「実務修習テキストの実質賃料をXとする求め方はやめよ」
7位鑑定コラム2467)、9位鑑定コラム2485)、17位鑑定コラム2459)、19位鑑定コラム2478)、20位鑑定コラム2465)は、地価公示価格のA鑑定、B鑑定の比準価格と収益価格の開差について分析した結果について論じたコラム記事である。
比準価格、収益価格、積算価格は不動産の特性から3つの側面より分析した試算価格であり、3つの試算価格は理論上は一致する筈であるが、資料等の不足のため現実には一致しない。
しかし、一致しないからと云って、無制限に3つの価格がかけ離れていて良いと云うことは有り得ず、何処かで合理的な価格差の限界というものがある筈で有り、その合理的な価格差の限界点はどこかと、比準価格/収益価格の価格割合を統計学を利用して分析した結果を、東京の令和4年地価公示価格を使用して分析したコラム記事である。
・ 鑑定コラム2467)「都心5区公示商業地の比準価格と収益価格の関係分析を終えて」
・ 鑑定コラム2485)「収益価格を蔑ろにしているのでは無いのか 23区東西南北の4区公示住宅地の比準価格と収益価格の関係分析を終えて」
・ 鑑定コラム2459)「千代田区商業地地価公示価格の鑑定書に見る比準価格/収益価格の関係」
・ 鑑定コラム2478)「少し考え直すべきでは無いか 世田谷区住宅地地価公示価格」
・ 鑑定コラム2465)「新宿区商業地地価公示価格の鑑定書に見る比準価格と収益価格の関係」
13位に鑑定コラム2502)「4不動産鑑定会社の内3鑑定会社の土地価格、利回り、地代が一致とは」が入った。
大阪夢洲のカジノ予定地の地代の鑑定書で、4鑑定業者の内3鑑定業者の鑑定書で、更地価格、期待利回り、地代が全く同じ数値であるという、摩訶不思議な不動産鑑定が明るみに出たというコラム記事である。
情報公開条例によって取得された4不動産鑑定業者の鑑定書の不動産鑑定士の名前や事例地の所在等が黒塗りした鑑定書のコピーが、関西から送られて来て私の手許にある。
土地価格は12万円/uだけではない。
土地価格はもともと分からなく大雑把に云えば、12万円/uの半値の6万円/uから、倍の24万円/uの金額の鑑定評価がなされる可能性はある。
6万円/uから24万円/uまで、幾通りの土地価格があるのか。その出現率は如何ほどか分かるであろう。
土地期待利回りは4.3%と決まっているわけでは無い。
大雑把に云えば2.5%〜8.5%の土地期待利回りだって有り得る。その範囲とすれば、幾通りの期待利回りがあるのか。その出現率は如何ほどか分かろう。
積算地代は、
更地価格(基礎価格)×期待利回り+必要諸経費=積算地代の算式で求められるのである。
1位 鑑定コラム1110)「新築パレスホテルの建築費はu42.9万円」 2位 鑑定コラム820)「火野正平自転車のこころ旅」 3位 鑑定コラム946)「ショッピングセンターのテナント賃料は坪当り16400円」 4位 鑑定コラム271)「地先権」 5位 鑑定コラム2462)「実務修習テキスト家賃評価例の実質賃料をXとする求め方は止めょ」
6位 鑑定コラム1751)「住宅ローン金利の推移」 7位 鑑定コラム2467)「都心5区公示商業地の比準価格と収益価格の関係分析を終えて」 8位 鑑定コラム852)「分子、分母が何故逆になるのか(土地取引事例比較法)」 9位 鑑定コラム2485)「収益価格を蔑ろにしているのでは無いのか 23区東西南北の4区公示住宅地の比準価格と収益価格の関係分析を終えて」 10位 鑑定コラム2198)「年賦償還率=利率+償還基金率」
11位 鑑定コラム1713「不動産業売上高2位は飯田グループホールディングス」 12位 鑑定コラム174)「ゴルフ場の固定資産税は高すぎる」 13位 鑑定コラム2502)「4不動産鑑定会社の内3鑑定会社の土地価格、利回り、地代が一致とは」 14位 鑑定コラム19) 「還元利回りの求め方」 15位 鑑定コラム703)「建付減価は建物解体費相当が限度では無いのか」
16位 鑑定コラム187)「土地使用貸借の価格は更地価格の20%にもなるのか」 17位 鑑定コラム2459)「千代田区商業地地価公示価格の鑑定書に見る比準価格/収益価格の関係」 18位 鑑定コラム1755)「還元利回り、期待利回りの求め方」 19位 鑑定コラム2478)「少し考え直すべきでは無いか 世田谷区住宅地地価公示価格」 20位 鑑定コラム2465)「新宿区商業地地価公示価格の鑑定書に見る比準価格と収益価格の関係」